2010年12月28日火曜日

例え話の危険性

 よくわからないことを他の例えを用いて理解しようとすることがある.伝える側は自分の話したいことの構成要件を例え話に入れる.受け取る側が平易な言葉で形作られた例え話によって難しい話を理解したように感じられる.
 しかし,ここで危険な点ある.例え話の構成要件が受け取る側にはわからないこと.なので,受け取る側がわかったと言ったところで,何がわかったのかはわからない.そもそも情報を落としているので,理解は不足している.
 例え話を完全に否定しているわけではない.例えと厳密な話を使いこなすことで,理解へ近づくことはよくある話である.例え話はわかりやすい.ただし,わかりやすいだけで終わっていたら,発展することはないのだ.

2010年12月27日月曜日

奥野宣之「人生は1冊のノートにまとめなさい」

 個人の行動,思考をノートにまとめておくと,時間が経ってから読んで面白いという話.それだけ.

評価:☆☆
(1-5で基本は2)

2010年12月26日日曜日

石井貴士「本当に頭がよくなる1分間勉強法」

 「理解できないものは理解できない」と断言していらっしゃる.ならば,速読したところで,知っている情報に再度触れるだけで何も成長しないのでは?
 また,速く読むには「考えるな,感じろ」らしい.パラパラとページをめくっていれば,重要な情報を得ることができるらしい.そんな前後関係無視で理解できるような発展性のない情報を得て,何か面白いことがあるのかしらん?
 はっきり言って,バカ本.

 ↓の方がはるかに面白かった.
http://yomi.mobi/read.cgi/money5/money5_manage_1148207362
 
評価:☆
(1-5で基本は2)

2010年12月25日土曜日

キリスト教の行事

 今年2月に中東に行ったときは,バレンタインという言葉を何度も見た.
 今インドにいる人に聞いたら,インドではクリスマスを祝っているらしい.
 知人のバングラディッシュ人に聞いたら,クリスマスは祝わないがパーティーには行くらしい.

 宗教イベントをごちゃまぜにしているのは日本だけ,というわけでもなさそうだ.

追記:
 アメリカでは宗教色を薄くするために,店頭では"Merry Xmas"とは表示しないようになったそうな.

2010年12月23日木曜日

ポール・R・シーリィ,神田昌典訳「あなたもいままでの10倍速く本が読める」

 読む目的をしっかり持って,全体を把握してから細部に入る.
 そんなの普通の読み方では??フォトリーディングというらしいが,本の文字だけから読み取れる情報をいかにして速く得るかという話で,深い理解に関してはこの本の対象外のようだ.結局,pdfファイルでの文字検索を自力でやっているようにしか思えない.
 神田昌典は「ザ・マインドマップ」のときも思ったが,うさんくさいことばかり言っているな.


評価:☆
(1-5で基本は2)

2010年12月18日土曜日

高尾正樹さん

 大学院時代からお世話になっている高尾正樹さんがいろいろ取材されていた.昔から何足ものわらじを履いている人であったが,今は古着をバイオエタノールをつくっているということで特に注目されているようだ.やっぱりすごい人だったのだなあ.

ガイアの夜明け
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview091117.html

Make IT 21
http://www.j-wave.co.jp/original/makeit/movers/contents005.htm

日本環境設計株式会社
http://www.eecot.com/index.html

2010年12月14日火曜日

留学の必要性はない

 若者が留学をしないことが問題となっているらしい.この論の反対側には,日本の大学はダメである,という前提があるように思う.
 昔,多くの若者は留学し,最先端の知識を得て,帰国し,日本の教育・研究に尽力した.それが今の日本の大学であり,留学しなくとも世界レベルの研究が行えるようになった.全都道府県に医学部と工学部があり,地域社会の向上に役立ったように,日本の大学も海外まで行かなくとも世界トップレベルのことが学べるようなっている.自分の住んでいるところから近いところで学べることが何の問題があるのだろうか?
 といいながらも,私は留学はすべきだと思っている.日本がどのようなものか,世界がどのようなものかは,自分の持っているものとは違うところに行かないと気づきにくい.ただ,今まで多くの先生方や行政が行ってきた努力を完全に無視して自分たちの文化を全否定することだけは受け入れられない.

2010年12月13日月曜日

商社の採用活動

 商社が採用活動の時期を遅くするらしい.これよりも前にキャノンマーケティングジャパンが採用活動を遅らせるという発表をしている.(実際は遅くなってはいなかったらしいが.参考:http://blog.livedoor.jp/yoheitsunemi/archives/50949237.html)
 この決定は世間では好意的にとられている気がする.しかし,海千山千の商社である.何か裏があるのではとかんぐってしまう.
 まず,8月,9月に採用すれば他の会社に逃げられることはないだろう.文系の採用活動では即日回答をしない学生には内定を出さないと聞く.このように各社が行っている囲い込みのための努力が不要になる.非常に採用コストが下がる.
 また,学生は就職活動を経て成長するものである.つまり,他社への就職活動を経て優秀になった学生を,教育コストなく採用できるのである.
 では,すべての企業がこのようにできるとは思えない.日本の学生には商社は人気業界である.他の業界で内定をとっている学生を自分のところにひきつけられる自信がないとできない.
 さすが商社.きちんと市場を分析して勝てる戦略を練っている.
 
追記:
 夏休みに採用活動を行えば学生に負担がないといっている人がいるが,4年生の夏休みはみんな卒論が忙しいのだから,学生の間に採用活動をすればいつでも負担がかかるのでは?

2010年12月12日日曜日

ノーベル平和賞

 中国がノーベル賞の授賞式を欠席した.世界中で問題になっているらしい.
 ただ,ノーベル平和賞はノルウェー・ノーベル委員会が勝手にあげている賞にすぎないものである.そんなに賞を重要視する必要性もない.世界各国の人間はどれだけ重要視すべきかは自分で考えればいいだけであり,他国と同等に重要性を認識する必要もない.
 ここからは感覚的な話だが,ノルウェー・ノーベル委員会にも驕りを感じる.自分たちは世界的権威なのだから,我々の決定を世界は重く受け止め,該当国は我々の意思を受け止めて内政を改善せよ,と思っているように私は感じてしまう.彼らは政治的権力を持っていないが,内政干渉であるのは間違いない.
 私たちは,ノーベル平和賞は所詮ただ一委員会が与える賞であることを認識する必要がある.

2010年12月5日日曜日

大嶋光昭「「ひらめき力」の育て方」

 著者はパナソニックの研究所に勤めながら,手振れ補正機能やデジタル放送技術など,幅広い技術を開発してきた.
 最初の5年は成果が出なくて,事務系にまわされた.そこで新分野を勉強して一月に一本特許を書こうとした.この幅広い勉強が,後にいろいろな発明につながる.
 一度著者に話を聞く機会があった.儲かるかどうかを考えるのはなく,役に立つものをつくるべきとのこと.多くの人が使えば,それは産業になる.自分の会社が儲からなくても,それは気にしなくてよい.
 いくら儲かるかを考えるべきだと思っていたが,そういう小さな考えはやめようと思った.

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年11月27日土曜日

法務大臣

 「個別の事案についてはお答えを差し控えます」「法と証拠に基づいて適切にやっております」の2つが言えれば法務大臣は務まるらしい.
 そんなわけはないだろ,と言いたいところだが,もっと驚くべきことは現在官房長官が法務大臣を兼務している.つまり,政権与党は官房長官と兼務ができるような大臣であると考えているようである.
 そんなわけないだろ!

2010年11月22日月曜日

「新約聖書」

 以下を読んだ.

・マタイによる福音書
・マルコによる福音書
・ルカによる福音書
・ヨハネによる福音書
・使徒言行録
・ローマの信徒への手紙
・コリントの信徒への手紙一
・コリントの信徒への手紙二
・ガラテヤの信徒への手紙
・エフェソの信徒への手紙
・フィリピの信徒への手紙
・コロサイの信徒への手紙
・テサロニケの信徒への手紙一
・テサロニケの信徒への手紙二
・テモテへの手紙一
・テモテへの手紙二
・テトスへの手紙
・フィレモンへの手紙
・ヘブライ人への手紙
・ヤコブの手紙
・ペトロの手紙一
・ペトロの手紙二
・ヨハネの手紙一
・ヨハネの手紙二
・ヨハネの手紙三
・ユダの手紙
・ヨハネの黙示録

 これで欧米人の思考回路が分かるかと思ったが,むしろわからなくなった.宗教に人の考え方の基盤を理解することを求めるのは現代では難しいのだろうか.

2010年11月21日日曜日

仕事を辞める3つのこと

 やりがい,人間関係,収入,この3つのうち2つが崩れると,仕事を辞めるらしい.対偶を考えると,仕事を続けているなら2つは維持している.
 今,私は仕事を続けているのでこのうちどれを持っているかと考えてみると,うん,すべてだ.

2010年11月20日土曜日

「日本の技術力は高い」

「日本の技術力は高い」とあんまり日本の国力向上に貢献していなさそうな人が言うのは変な話だ.

2010年11月1日月曜日

モスクワ,バルト三国,北欧

 ストックホルムの街並がとてもきれい.14の島々からなるというだけではなく,きちんと計画してつくられた街なのだろう.電車で40分くらい乗ると,郊外に出て豊かな森と湖が広がる.
 ストックホルムの小売店は繁華街ですら10時から18時くらいしか開いていない.夜はスーパーや飲食店が開いているくらいである.日本ほど猛烈に働かないのだろう.
 物価は高い.そもそもあまり農作物が育つような気候ではなさそうで,スーパーで見るのは日本でも見るような野菜ばかりである.それに加えて,税金が高い.
 しかし,ものはよい.デパートで北欧家具の椅子に座ったら,あまりの気持ちよさに動けなくなってしまった.
 ストックホルムには本当に感動であった.

 しかし,日本がスウェーデンのようになるのは難しいと思う.高福祉はすばらしいが,それは重税の上に成り立っており,消費税引き上げを選挙の争点にできない国で行うのは無理だろう.私はスウェーデンのように残業しないように働くことを続けるのはできない気がする.それよりもがつがつと働いていくことの方が私には楽だ.
 気軽にスウェーデンはすばらしいなんて言うのは間違っている.

 バルト三国はロシア語やドイツ語が通じやすいようだ.それぞれの人口はそれぞれ,エストニア134万人,ラトヴィア223.8万人,リトアニア330万人である.(出典はすべて日本の外務省HP.)それぞれ言語は異なっている.それでも本屋に行くと自国に翻訳した本がたくさん置いてあり,自分たちの言語と文化を大事にしようとしている態度が見て取れる.実際,200万人程度ではマーケットにならないだろうが,そういうことではないのかもしれない.文化は経済の支えがないと生きていけないのだろうが,経済がないからといって文化を衰退させてはいけない,と考えているのだろうか.

 モスクワは2月の中東旅行の帰り道から数えると,今回の行き帰りで2回目,3回目.初のモスクワ宿泊を果たした.夜10時前の赤の広場は多くの人でにぎわっていた.3回目は昼に赤の広場.初めて晴れているときにいったので気持ちよかった.その場所の印象に,その日の天気が非常に影響するのは私だけだろうか.

 やはり海外に行くのは私の人生にとって重要なことである.仕事や人生や社会,いろいろなことを考える.忙しくとも行かなくてはいけない.

 今年は10ヶ国に行けた.よいペースだ.初欧州に感動したので,次はパリかローマに行きたい.

2010年10月31日日曜日

メンタルヘルスの講演会

 メンタル不調の初期症状は,食事が美味しいと感じない,夜眠れない,人と会うのが億劫,などがあるらしい.すべて当てはまる,と一緒にいた友人に言ったら,デフォルトでしょ,と即答された.私はいい友人を持ったと思った.

2010年10月30日土曜日

COP10

 生物多様性会議のアウトプットが英語だけなのかどうかが気にある.生物の多様性を訴えるなら,人間の言語の多様性も重要視してよね.日本でやるなら,日本語で出すのもよいと思う.

2010年10月9日土曜日

コクトー作,鈴木力衛訳「恐るべき子供たち」

 詩人の文章だから楽しみにして読んだのだが,あまり面白さが伝わらなかったな.

2010年10月8日金曜日

数学ができればよい職業に

 ジョブランキングで,1位数学者,2アクチュアリー,3位統計学者,だった.基準はStress, Work Environment, Physical Demands, Income and Outlook.
 詳しい調査方法はわからないが,面白い結果だな.
http://www.careercast.com/jobs/content/JobsRated_Top200Jobs

2010年10月7日木曜日

若者論

 「『最近の若者は』という言葉はあんまり聞きたくないよ.世代論にはうんざりだ.」と同い年の友人に話したところ,「お前,知っているか?俺らはもう,若者ではないんだぜ.」と言われた.
 ああ,まったく考えていなかったよ.そうか,一般的にはもう私は若者ではなかったのか.

2010年10月6日水曜日

レバレッジリーディングで読む「会議の仕方」

 本田直之のレバレッジリーディングをやってみた.テーマは会議の仕方.古本屋にあった会議の仕方の本を4冊一気に読んでみた.
 確かに複数の本で共通して書いてあることがあった.重要なことは重なっている部分で,残りの部分は自分で面白いと思えば記憶しておけばいいのだろう.レバレッジリーディングのよさは,大事な部分を自分で探さずに,本を書くような専門家が選んでくれるところだろうか.

追伸:
 大橋禅太郎「すごい会議」にアムウェイのようなしくみで儲けた,と書いてあるが,それってマルチ商法で儲けたってことだよね?
↓古本屋にあったのを選んだだけで,たまたま見つけたもの.

2010年10月5日火曜日

川端康成「新文章読本」

 谷崎潤一郎「文章読本」とは違い,小説の文章について論じた本.川端の時代までのさまざまな文章を論じているが,私には理解できず.難しかった...

2010年10月4日月曜日

谷崎潤一郎「文章読本」

「文章を綴る場合に、まずその文句を実際に声に出して暗誦し、それがすらすらと云えるかどうかを試してみることが必要でありまして、もしすらすらを云えないようなら、読者の頭に這入りにくい悪文であると極めてしまっても、間違いありません。」

 この本はとてもすらすら読める.あまりにすらすら読めて,自分の理解の早さよりも早く読んでしまっているのではないかと不安になるほどだ.これが,文章が上手い人の文章なのだろう.
 文章を書くときには音を大事にしなくてはいけない.黙読しても,頭の中では音をつくって読むのだから,音でわかりやすくなくていはわかりにくい文章なのだろう.

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年10月3日日曜日

聞いた言葉14

これから俺は今までとは違うことをやる.それはすごい楽しみだ.

-生命科学博士課程
(来年学位を取得し,来年4月からは情報系の研究機関で研究予定.)

2010年9月26日日曜日

最近のおしゃべり

 自分の中で考えがまとまっていないことはよくある.でも,話しているうちに何かまとまるかもしれないし,まとまったら自分にとって面白いものが生まれるかもしれない.決して,他人のとって面白い話かどうかはわからない.
 話の流れというものはある.でもそこでどうしても気になることや許せないことがあると,自分を前面に出していく.こういうことを話すと面倒な奴と言われる.自分の違和感を表明することは,話の流れを阻害する邪魔な行動だと思われる.

 いつの頃からか,おしゃべりですらオチがなくてはいけなくなったようだ.自分の考えを拾ってほしいというのは許されなくなった.雑誌でも面倒な人の一例で,話のオチがなくずっとしゃべり続ける,というのがあった.私はそれの何が悪いのかちっともわからない.
 話の流れを気にして,自分の意見は表明してはいけない.流れに身を任せることは私は非常に危険なことだと思うが,そういう考えは排除されている.

 何故,ただしゃべるだけで何故こんなに気を使わなくてはいけないのか.

 疲れる.

 だから私は最近,とても無口になった.

くくることとくくられること

 くくることについて.
 「男はさ」,「日本人だからさ」という言葉遣いを私はできない.男なんて世界中の人口の半分くらいを占めているが,それが同一の価値観を持っているなんて到底思えない.
 逆に「女は」と言われると,むしろすごいとすら思える.「自分は」と言えばいいところと,何故わざわざ所属範囲を広げて「自分」を薄めて主張するのかが理解できない.言いたいことがあるなら,主語を明確に強くしたほうが説得力が増すと思うのは私だけだろうか.

 くくられることについて.
 今の若者は海外志向が低いらしい.私は年に2度は長期の海外旅行に行くので,それには当てはまらないと思う.単に傾向をとっているだけで,それには当てはまらない人も当然いると逆に主張はされるのだが,いつしかその考えが忘れ去られて,今の若者は海外志向が低い,という言葉しか残らなくなるように感じる.

2010年9月25日土曜日

大回り 鶴見線,八高線,両毛線編

-発--駅--着--路線
----渋谷504山手線
554品川609横須賀線
618武蔵小杉627南武線
636尻手641南武支線
648浜川崎704鶴見線
717鶴見720京浜東北線
727東神奈川730横浜線
825八王子827八高線
915高麗川1011八高線
1145高崎1206両毛線
1351小山1406湘南新宿ライン
1514新宿----

 鶴見線と八高線と両毛線が目的.
 鶴見線はよかったなあ.工場地帯を行った.今度は夜景の時刻に,すべての駅をまわれるようにしたいなあ.
 八高線と両毛線は期待していたほどでもなかった.
 高崎で食べた岩魚鮨が美味しかった.
 
 もう大回りも終わりかな.次回は鶴見線だな.

2010年9月20日月曜日

大阪大学コミュニケーションデザイン・センター「Communication-Design 3」

「自分が「理系」だということを、そして、「工学」を専門としているということを、気づき、考え、思い知らされる機会を、この5年間で何度も何度も、CSCDは私に与えてくれた。」

 人は変わる.人と関わり,自分で考えて,人は変わる.
 伊藤氏は「Communication-Design」においては工学的な立場でのみ文章を述べている.しかし,CSCDは「工学」を他の視点からみる経験を伊藤氏に与えたようだ.いつも工学的な論文を「Communication-Design」のシリーズに寄せていたが,今回の文章は工学を見つめ直すという内省的な要素が強い.CSCDは教員も変えていくのだ.

 この本への不満は一点,小林氏がCSCDのことではなくWWVについて書いてあること.WWVで忙しかったのはわかるが,CSCDの5年間を総括してほしかった.

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年9月19日日曜日

「旧約聖書」

 創世記,出エジプト記,レビ記,民数記,申命記,ヨシュア記,士師記,ルツ記,サムエル記上,サムエル記下,列王記上,列王記下,歴代志上,歴代志下,エズラ記,ネヘミヤ記,エステル記,ヨブ記,詩篇,箴言,伝道の書,雅歌,イザヤ書,エレミヤ書,哀歌,エゼキエル書,ダニエル書,ホセア書,ヨエル書,アモス書,オバデヤ書,ヨナ書,ミカ書,ナホム書,ハバクク書,ゼバニヤ書,ハガイ書,ゼカリヤ書,マラキ書を読んだ.
 中東に行ったときに,宗教の原点を知らないと,世界の人を理解するのは不可能だと思って,読み始めた.1326ページで1ページが上下に分かれている.5ヶ月かかった.

2010年9月12日日曜日

聞いた言葉13

会社は事業をしている.技術者はまず知財を形成すること.

-製造業元顧問(知財担当)

2010年8月26日木曜日

鉄道の旅 東北編

☆一日目
○予定
-発--駅--着--路線
----上野604常磐線
800水戸817水郡線
851常陸太田915水郡線
930上菅谷940水郡線
1233郡山1242東北本線
1328福島1400東北本線
1537仙台1542東北本線
1537仙台1542東北本線
1626小牛田1650東北本線
1736一ノ関1829東北本線(→実際)
2003盛岡2015IGRいわて銀河鉄道
2119一戸2124IGRいわて銀河鉄道
2233盛岡----

○実際(台風のため)
1736一ノ関1928東北本線
2115盛岡----


☆二日目
----盛岡522田沢湖線
714大曲718奥羽本線
757秋田834男鹿線
934男鹿1030男鹿線
1127秋田1212羽越本線
1241羽後亀田1256羽越本線
1326秋田1412奥羽本線,五能線 リゾートしらかみ
1745五所川原


☆三日目
----五所川原645五能線
722川部727奥羽本線
757青森802東北本線
934八戸1016八戸線
1204久慈1210北リアス線(八戸線から直通)
1346宮古1410山田線
1611盛岡1642東北本線
1731北上1753東北本線
1834一ノ関1900東北本線
2044仙台----


☆四日目
○予定
----仙台702東北本線
933郡山943磐越西線
1054会津若松1101磐越西線(→実際)
1336新潟1400信越本線
1455長岡1631
1833水上1836高崎線
1938高崎1956高崎線
2033籠原2037湘南新宿ライン
2158渋谷

○実際(大雨のため)
1054会津若松1101磐越西線
1117喜多方1212磐越西線
1442新津1524信越本線
1625長岡1631上越線
1833水上1836高崎線
1938高崎1956高崎線
2033籠原2037湘南新宿ライン
2158渋谷

 北海道&東日本パスによって10000円で7日間普通,快速乗り放題.他には,リゾートしらかみの指定席510円,三陸鉄道900円(北海道&東日本パスにより900円割引).
 山田線が今回は一番よく,他には田沢湖線,五能線,磐越西線がよかった.岩手県よいね.

 この翌日,富士急行に乗りに大月まで行き,北海道&東日本パスによって終点河口湖まで行き,34分の滞在でほうとうを食べて戻った.

 今回東北と関東で行かなかったのは,栃木と山形だけ.

2010年8月25日水曜日

聞いた言葉12

Σを見ると,for文を思い出す.

-工学博士

2010年8月24日火曜日

石原壮一郎,ひさうちみちお「大人養成講座」

 大人の振る舞いができるようになる本.一杯目のビールの後の「カーッ!この一杯のために生きているんだよな~」など書いてあるので,ジョーク集かと思いきや,結構役立つことが書いてある.
 大人とは思っていることを言わないで,人間関係を潤滑にする術を知っている人たちのようだ.それはうそをついているわけでなく,お互いを思いやっているからこその心遣いなのだ.
 
評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年8月23日月曜日

立川談四楼「記憶する力 忘れない力」

 日経の夕刊のコラムが面白かったので,読んでみた.
 薄っぺらい「○○力」という系統の本ではなく,立川談志への弟子入りから今まで人生をつづった本である.
 ところどころ出てくる人生訓よりも,するっと書いてしまうところに大事なことを入れるのは落語家としての洒落っ気なのだろうか.
 一応言っておくと,記憶のコツは「集中して反復」することだそう.

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年8月22日日曜日

大阪大学コミュニケーションデザイン・センター「Communication-Design 2」

「さまざまな偶然を受け入れる隙間を、創作活動に編み込む手法は、人を多様に結び付けるための、結節点となりうる可能性に満ちている。」

 ある発言がどのような意図を持つのか,それが異なることはよく知られている.その意図をもった発言が発言者から離れたときに,受け手がそれにどのような価値を抱くのかは,発言者の意図とは別に考えるべきものであろう.発言の価値は文脈依存でもあるが,その文脈を発言者とは異なる人間がつくるときがある.しかし,発言者は他人がつくる文脈を意識して発言しているかは,場合により異なる.
 ところで,論文は多くの場合,問題,解決手法,評価,結論,からなっている.問題設定をきちんとすることが物事の解決には最も重要なことである.自然科学系の論文では,解決手法には実験手法が述べられることが多いが,社会科学系では実践であることもある.そして,解決手法がどれほど有効であったのかを述べる.
 「Communication-Design 2」は様々な文章が寄せられている.多くの文章はこの論文の形式に則っている.
 しかし,最後の西川勝氏,宮本博史氏の文章は,この枠組みを外れた異質なものである.まず,問題設定がされていない.なので,解決手法は設定しようがない.宮本博史氏の犬島でのアートイベントに同行した紀行文を述べているだけのように読める.文章は上記の引用で締められるが,この気付きを発見しようとしたわけではなく,偶然発見しただけにしか思えない.これは論文であるとは言いがたい.
 この文章が本書以外のところにあるならば,非常に面白い文章というだけで終わりであろう.その文章で得られること以上のことは得られない.
 しかし,何故本書に入っているのかを考え始めると,自分の価値観は硬直していたのではないだろうか,という考えに至る.論文形式は知的生産様式として非常に価値のある形であり,これをもとに現在までの知識の構築の一端を担ってきた.しかし,それに外れたものは,知識ではないのだろうか?人類に貢献する知識は一通りでしか生産できないものなのだろうか?西川氏らの文章がここに入っていることで,本書は,知的生産様式に加担し,その権威を独り占めしている大学に対して一種の挑戦状を叩きつけているのではないか,と私は考える様になった.
 西川氏の意図はわからない.しかし,これを載せることにした編集部はとてつもない決断をしたように私は感じる.

 上記の私の文章を読んで,何故こんなに興奮しているのかわからない人は一般人であろう.そのくらい,私は大学を頂点とした知的生産様式に考えが硬直している.

評価:☆☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年8月21日土曜日

聞いた言葉11

仕事だから論文を書くのではない.研究者だから論文を書くんだ.
製品はいつか使われなくなるけど,論文は形になっていつまでも残る.

―研究者

2010年8月8日日曜日

上坂冬子「原発を見に行こう―アジア八ヵ国の現場を訪ねて」

「少なくとも私には文章で読む限り、インド側に論議としての正当性があるように思えてならない。」

 原発の素人である著者が,専門家と共にアジア各国の現場を訪ねた記録である.
 著者は自分を素人だと思っている.本人は素人にしかできない質問をしていると意気込んでいるようだが,実際は誰もが思いつく浅い質問を並べているだけであり,差しさわりのない回答をされるとそれ以上踏み込めない.素人であることは誇らしいことではなく,知識がなければ同じものを見ても得られる情報は少ない.本人がやるのは自由だが,よくもこんなレベルのものを本にしようと思ったものだ.
 知識がないため,原発以外も記述して紙幅を埋めているような旅行記の部分もある.与えられたページ数すら埋められないらしい.
 いろいろなものに興味を持って記述しているのだが,「~であろうか。」という言葉が多すぎる.相手と話していても,相手の言葉に対して自分がどう感じたかばかりを書いていて,これはただ自分との対話をしているだけの日記である.いろいろ調べ上げていこうという気持ちを感じない.著者は現場に行くことを重要に思っているようだが,結局現場にいって見聞きするだけで満足しているだけだ.
 そしてもっともひどいのが,ワシントン・ポスト紙とインド原子力委員会の二つの文章を読んだ際の感想である.二つの主張を読み上げるだけで判断する.この後に事実関係を調べた形跡はまったくない.読んだ時点の感想を述べるのは構わない.しかし,両者とも自分に都合の悪いことは隠している可能性があるので,それを調べた上で再度判断すべきであろう.
 
 久しぶりにこんなにひどい本を読んだ.この著者の本は一生読まないだろう.

評価:☆
(1-5で基本は2)

2010年8月7日土曜日

大阪大学コミュニケーションデザイン・センター「Communication-Design」

「「徳は教えうるか」と古人は問うた。
「コミュニケーションは設計しうるか」が我々の問いであろう。
いずれにせよ、立ち止まって、それを問うてはならない。」

 大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)ができたのは,2005年4月.小林は,「CSCDは日本の大学制度においては奇妙な組織といわざるを得ない」と言う.しかし,私には今までの「大学」の枠組みに捉われない組織をつくろう,という気概をCSCDからは感じない.むしろ,現代の社会状況を鑑みて,大学における必要な組織をつくったら自然とCSCDのような組織になった,と私は思っている.
 そんなCSCDの「成長記録」としての始めの一歩がこの本である.これから日本中,世界中にCSCDのような組織が生まれるかもしれない.私たちは,今,時代の変化の萌芽に触れることが出来る.

 この本は非売品だが,CSCDのHPで読むことが出来る.しかし,本の触感に触れることはできない.本とは,内容だけでなく,そのときの読者の五感をも記録する媒体である.

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)
http://cscd.osaka-u.ac.jp/about/CommunicationDesign2006.pdf

2010年7月25日日曜日

富塚清「ライト兄弟」

 そり,模型飛行機,印刷機,自転車,そして飛行機.足りなければ自分で作ろうという気持ち,それが飛行機の成功にまで結びついたのだろうな.
 やる気が出た.
 小学生向けの伝記はよいね.あんまり悪いことが書いていないから,とても前向きな気分になれる.

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年7月21日水曜日

「マンガ脳の鍛えかた」

「『週刊少年ジャンプ』で連載を持つのは、メジャーリーグでレギュラーになるよりもきついんじゃないかなあ。」

 週刊少年ジャンプに連載経験を持つ漫画家へのインタビュー集,本宮ひろ志,荒木飛呂彦,高橋陽一などの昔のジャンプを担った世代からから,尾田栄一郎,岸本斉史などの今のジャンプを担う世代まで,インタビュー対象は幅広い.
 その中でも共通しているのは,超一流の漫画家としての第一線にいる努力は,想像を絶するものであるということだ.そこらの人間が頑張っています,というレベルではない.これほどやらないとジャンプで連載はできない.
 最近はライフワークバランスなんて言葉が出てきたが,仕事にしがみついて集中していかないと見えてこない世界もあるのだろう.とても仕事に対してやる気がわいてくる本である.

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年7月20日火曜日

大回り 2時間15分7路線編

 大回りしてきた.大回り初心者の為に,ミニコースを作成.
 すべて違う路線というところがポイント.

-発--駅--着--路線
----東京1853京葉線
1922西船橋1927総武本線
1954秋葉原2000京浜東北線
2002御徒町2007山手線
2009上野2021東北本線
2030赤羽2039埼京線
2053新宿2057中央線
2108神田----

 京葉線からの夕焼けがよかった.
 自分では,東京から秋葉原に戻ってその間にある神田で終わるところと,秋葉原から上野に行く際にわざわざ御徒町で乗り換えるところと,東北本線快速ラビット号に乗りながらも一駅でしかも東京を出ずに北区の赤羽で乗り換えるところが気に入っているのだが,同行人たちには伝わっていたのかは不明.

2010年7月19日月曜日

松岡正剛「多読術」

「読書は「わからないから読む」。それに尽きます。」

 知の巨人と言われる松岡正剛の書いた多読術.いかにして多くの本を読んでいくかという小手先のテクニックではなく,いかにして本を読んでいくかという本と向き合う態度について述べている.
 最近の本の読み方に関する本は,いかにして早く本から情報を得ることを目標としているような印象があるが,この本は読書そのものを楽しもうとしている.その点が,スキル偏重の薄っぺらい読書本との違いを出している.
 この本を読むと,本が世の中にあることがとても幸せなことであるように感じてくる.

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年7月18日日曜日

岩波書店「科学 2010年6月号」

「法廷では科学的証拠と呼ばれるモノの非科学性にうんざりするし,科学者との議論では科学者の法システムへの無理解に…….それでも現実には,法律家と科学者は協働せざるを得ないのだ.」

 以前,中村多美子氏が話題提供をされたサイエンスカフェに参加したときに,法曹界の科学に対する誤解を聞き紹介を受けた.例えば,科学的証拠を扱う際に,東京大学と地方大学が同じことを調べて異なる結果が出た場合に,東京大学の述べることが正しいと見なす,ということなのだ.科学的に考えれば,権威は科学的証拠に対しては何も関係しない.一方,科学者はそのような法廷の状況を聞き,出廷を躊躇するようになる.
 本号の特集は「法廷における科学」である.本号には,DNA鑑定,自白,精神鑑定,疫学など様々なテーマが並ぶ.
 DNA鑑定の項では,DNA鑑定自体は非常に制度が高いが,それを正しくない操作で行った場合に,冤罪を生む可能性があることが指摘されている.実に,当然のことである.
 
 全体として非常に冷静に,科学的に書いている.(自白に関しては少し感情的であるという印象を受けたが.)今後,よりよい法治国家になるべく,国民全体での冷静な議論を希望する.

追記:
 75年前の記事が掲載されている.科学を進めるには自由が必要である.時代が変わっても,大事なことは変わりない.

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)
http://www.iwanami.co.jp/kagaku/

2010年7月17日土曜日

参院選雑感

 選挙が終わったので好き勝手書くぞ.(選挙期間中は特定政党について書くと,公職選挙法に抵触する恐れがあったので,何も書かなかった.)
 
・議員定数削減を打ち出しているが本気か?二大政党制が上手く機能していないのは,国民の意見を二つの主張だけに集約することが不可能だという証拠なのだから,むしろ議員を増やして多様な意見を国会の場に持ち込むべきでは?仕事をしていない議員がいるのではないか?,という国民不信に対して,それを受け入れる形で議員定数を削減するのではなく,一生懸命仕事して(当然誰もがしているだろうからそれが伝えて伝えていかないといけない)これだけ議員が必要である,と訴える人の方が,また票を獲得できるのでは?
・いつ消費税が争点になったの?前首相は,米軍基地を含む安保や外交問題,そして政治と金の問題で辞めたのに,誰も触れない.そして,消費税なんて小手先の税制を変えたくらいで,日本の巨額赤字は解消できない.
・有田芳生は2008年9月衆議院議員選挙に新党日本の副代表として立候補したのに,今回は民主党なのね.
・マスコミの報道では,政策はすべての政党のものを説明しないといけないらしいが,そこに登場していない政党は政党と見なされていないのか?果たして,その基準は何だ?(あるのだろうけど,知らない.)
・民主党は前回の参議院選で大勝した際に「直近の民意」という言葉で,安倍首相を退陣においやったが,今回負けた場合はちゃんと民意を反映してくれるのかしら?せめて,議席0の国民新党は連立から追い出してほしいね.
・谷亮子に関して面白い冗談を聞いた.(友達や私がマスコミ報道で聞いたもの.)
*「日本を背負います」と言うが,そのまま投げ飛ばすのでは?
*田村で金,谷でも金,ママでも金,政治家でカネ.
・政治は国民の義務かもしれないが,費用対効果が著しく低く感じてしまう.院生の時は,毎日のように政治をチェックしていたが,最近はとんと興味がなくなってしまった.
・科学技術政策について訴えるには,科学者などが国政に行くべきなのではないかと思う.他人に頼んだり,文句を言うくらいなら,自分でやった方がいいのかも.とすると,国会の場で国民全体の利益を考える必要があるのか悩む.みんなが,あくまで持続可能な範囲で,自分の利益を最大化するように活動するほうがいいのか,それとも全体を考えるべきか.行政府は全体を考えるべきだろうが,立法府なら自分のことだけでもいいのかも.
・タレント議員が思ったよりも落ちたのが嬉しかった.
・女性党(宗教政党)のHPは具体的な政策が何一つ書いていない.一体何をしたいのだろう?
・開票速報はTBSラジオが面白かった.

2010年7月16日金曜日

科学技術ガバナンスの未来とテクノロジ-アセスメント

http://i2ta.org/news/i2ta/stg-sp.html

 最初に鈴木寛文部科学省副大臣が科学技術立国構想を講演.
・産学官が協働し,府省横断的な研究開発マネジメントを実施
・ポートフォリオを考慮した投資
  個別ではなく全体としての評価
・科学技術・イノベーション政策のための科学
  人材育成要

 鈴木副大臣は元通産官僚.官僚の作文をそのまま述べているのかもしれないが,非常に頭がよさそうという印象を受けた.

 パネルディスカッションでは,実際は時間がなかったので鈴木副大臣の意見に対して五神真氏と鈴木達二郎氏がコメントを述べて鈴木副大臣が再度意見を述べるというだけだったが,人材育成には安定な制度が必要との意見が出された.私は,長期的な政策に関しては超党派で行ったほうがいいのではないかと感じた.
 
 今回は,I2TAプロジェクトなどが主催となった企画である.もっとTAなどの政策評価の必要性を前面に出してもよかったと思う.

2010年7月15日木曜日

本を100冊読む

 一年間に読む本の量として,私は一つの目安として100冊と考えている.一週間に2冊,またはきりがよい,という程度の理由しかないが.
 去年は72冊である.今年はこのままのペースならもう少し少なそうである.
 本はいろいろある.今読んでいる本は,1ページで上下段となっており,1700ページである.また,技術書は理解しながら読もうとすると,時間がかかるのは当然のことである.かといって,立ち読みで太字になっているところを見るだけで本全体の内容がほとんどわかるような本もある.現在はすべてひっくるめて一冊として数え上げるようにしている.ページ数でカウントしてもよいが,結局何冊読んだのかが気になるので,あまり意味がない.
 このように考えてくると,本を100冊読むこと自体にはあまり意味がないように思えてくる.実は,本を選べば100冊読むことなんて簡単である.しかし,その程度の本である.
 とすると,大事なことは,面白い本を100冊読むことである.そのためには本を100冊以上読む必要がある.現在の読書量からすれば無理である.なので,面白い本を30冊というくらいに目標を変えようかと思案中である.これが,当初の100冊という目標よりも高いか低いかはまだわからない.外さないように古典を読んでも,ちっとも面白くないものもあるからである.

2010年7月14日水曜日

Charles Petzeld著,永山操翻訳「CODE コードから見たコンピュータのからくり」

「この本はコンピュータの仕組みを相当深く説明するが(例えば、コンピュータのプロセッサが実際にどのように動くのかを示した本は、他にはほとんどない)、そのペースはかなりゆっくりである。深いけれども、できるだけ快適なたびになるように努力した。」

 モールス信号,点字から始まり,電信とリレーのしくみ,フリップフロップ,メモリ,自動化を経て,マイクロプロセッサ,OS,プログラミング言語,GUIまで至る,長い長いコンピュータを理解する旅である.
 17章「オートメーション」で得られる知的興奮により,その章を読み終える頃には心地よい疲れが得られるほどである.
 コンピュータの仕組みは実際のコンピュータがどのようになっているかを説明するよりも,その前段階にどのようになっていたのかを理解するのがよい.それは単純な構造だからこそ理解しやすい目的や構造があるからだ.
 500ページ以上あるが,熱中して読むことをおすすめする素晴らしい一冊である.

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年7月13日火曜日

椎木一夫「エンジニアが30歳までに身につけておくべきこと」

 いかにエンジニアが立派な職業で,若いうちにがんばらないといけないということを,個人レベル,国家レベルで論じても,問題はそれを実行に移せるかどうかではないか?納得と行動の間には相当大きな壁がある.
 この本で疑問だったのが,特許戦略を述べても部分.20代のエンジニアでもわかっておくべきことなのかな?

評価:☆☆
(1-5で基本は2)

2010年7月12日月曜日

菊地正典「プロ技術者になる!エンジニアの勉強法」

 幅広く勉強して,深く勉強して,広く人と付き合うこと.

評価:☆☆
(1-5で基本は2)

2010年7月11日日曜日

大科学実験

 これはとても面白い!
http://www.daikagaku.jp/
 科学的に言われていることを実験してみる番組である.
 第一回は,音速を調べている.直線上に20メートルずつ86人を配置する.そこで,大きな音を出して,聞こえたら旗を上げてもらう.これにより音の速さを実感しようという試みである.
 この面白さは感動ものだ.動画も配信中.

2010年7月10日土曜日

柳澤大輔「アイデアは考えるな。」

 面白法人カヤックの代表取締役のアイデアを出す方法.
 アイデアを出せない人にありがちなのが,一ついいアイデアを出そうとするから.それよりも10個アイデアを出したほうがいい.また,アイデアを出すにはファシリテータが重要で,人に話を上手く引き出すのがよい.

 以前,ブレインストーミングがうまく行かない現場に何度も出くわしたことがある.原因を考えてみると,アイデアを出せばいいのに,長々と話をする人がいたからである.全員が場の雰囲気を上手くつくる必要性を知っていればいいのだが,なかなかそんなことはない.とすると,誰かしら場の雰囲気をつくる人が必要なのだろう.

評価:☆☆
(1-5で基本は2)

2010年6月27日日曜日

テレビのコント

 サラリーマンNEOの2010年6月24日放送「Trouble Shooting Girls」は「テレビのコント」の表現としてすばらしいものだった.ある事務所で田口浩正演じるクレーマーが通販で送られてきた製品に対してクレームを言っていると,対応したスタッフの一人の入江雅人が演劇を観るように言う.この劇中劇がクレーマーの文句を和らげる,という話である.
 テレビと舞台の違いは,カメラワークを自由にできるかどうかである.このコントですばらしかったのは,クレーマーの表情をたまに映すことで心境の変化を表現しているところである.また,音響や照明も事務所のスタッフであることがわかるようになっており,手作り感溢れる「下手な劇中劇」を表現している.劇中劇の演者もわざと下手な演技をしている.
 テレビのコントにおいて,普通のお笑い芸人が演じる時はカメラワークはあまり考えられていない.もともと舞台でウケたものをそのままテレビでもやろうとしているが,演者のアップは舞台ではありえないものである.スタッフも,様々なカメラワークでコントを面白く捉えようとしているが,その瞬間に「生っぽさ」を失い,代わりに「加工感」を加えてしまい,笑いに必要な「次に何が起こるかわからない感覚」を視聴者に与えることに失敗している.非常にもったいない.(演者以外の観客や司会者などの笑うシーンを入れて演者の細かな動きを捉えきれないのは論外.)
 舞台用,テレビ用,すべて面白くするにはそれ用にあわせなくてはいけない.その努力を怠ると,非常に面白いものも面白さが伝わりきらないものになってしまう.

2010年6月26日土曜日

大回り 房総半島編

大回りをしてきた.

-着--駅--発-
----渋谷0620
0624代々木0625
0731千葉0745
0952館山1012
1053安房鴨川1057
1222大網1225
1242成東1243
1330松岸1433
1542成田1545
1625我孫子1627
1701土浦1723
1751友部1754
1856小山1907
2001赤羽2002(時刻表では2000)
2015新宿----

交通費は150円.

2010年6月25日金曜日

齋藤孝「全身発想論」

 会社員になってから,身体感覚がなくなっているという危機感を抱いていた.筋トレ,少なくとも就寝前のストレッチをして自分の身体と向き合わないと,身体がなくなって頭だけで動いているような感覚になっていた.筋肉を意識すると,外界を身体を通じて心で感じられるような気がしていた.なので,私にとって海外旅行に行くというのは身体感覚を取り戻す必須行事である.海外という非日常に身体を置くと,五感を研いで自分の身体と向き合うことができる.
 という話をしても,あまり理解してもらえなかった.まず,身体感覚が失われるというのが理解されない.相手は普段から感覚があるのでわからないのか,もしくは感覚を失っているのに気付いていないかであろう.どちらにしろ,失うことに対しての危機感は共有してもらえない.
 本書では,現代の日本人が身体性を失っていると警鐘を鳴らす.そして,いかにしてそれを取り戻して仕事に取り組むのかを述べている.身体性があると,外界から得られる情報が多くなり発想力が増すというのに,私は経験的に賛同する.
評価:☆☆
(1-5で基本は2)

2010年6月20日日曜日

聞いた言葉10

ここに入ったらこういう大きな家には住むことはできないのだろうな,と思ったけどやりたいことを大事にした.

―文部科学省内定者

2010年6月13日日曜日

Twitterはやらないだろう

 Twitterをやる気はない.理由は二つ.

 一つ目の理由は,自分の時間が大事だと思うとTwitterをやる気が起きないから.
 Twitterの即時性は情報の取捨選択コストとのトレードオフである.その選択能力は身に付けておいて使わないのが一番効率のよい収集方法だと考えると,Twitterをやる気は起きない.
 知り合いの先生のブログには「Twitterアカウントを削除したら解放感を得た」とあった.削除前は,タイムラインが気になって集中力が長く続かなかったりしたそうだ.ある漫画家は集中力が阻害されるからしばらく退去するらしい.

 二つ目は,ただ単純に携帯がパケ放題ではないので,つなぐたびにお金がかかるから.そんなに携帯も使っていないので,今の料金プランを変える気は一切なし.

 ツイート疲れ,という言葉がいつ蔓延するかには興味がある.実際,もうネット上では登場しているが,いつもっと大々的に広まるのだろうか.

2010年6月11日金曜日

聞いた言葉9

研究は自己表現.

―研究者

2010年6月2日水曜日

首相退陣で株価上昇

2010年6月2日11時30分頃の日経ウェブ版では「首相退陣により政治の不安要素の一つが取り除かれて株価が上昇した。」と書いてあった.友人が同日12時00分頃見たものだと上記のような記述はなくなっていたそうだ.書き方に問題があると社内か社外から抗議を受けたのだろうか.
(なお,私は記事を一目見ただけで記録もしていないので,改変があったことは証明できない.)

2010年6月1日火曜日

党首以外のお仕事

福島みずほは大臣として何かやったの?

2010年5月29日土曜日

2010年5月22日土曜日

青木峰郎「ふつうのコンパイラをつくろう」

 Javaで書くC♭(C言語のサブセット)のコンパイラをつくる本.よく理解している人が説明すると,とてもわかりやすい.
 約650ページを読みきると,やっぱり達成感があるね.

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年5月21日金曜日

数字も文化に影響される

 「99.9%」と言われると,ほぼ確実である気がする.百分率での表示ではなく「0.999」と書いてみよう.さて,これが10進法ではなく,16進法であったならば,「9/16 + 9/(16×16) + 9/(16×16×16)」なので0.59985(小数点第6位を四捨五入)なので起こらないこともまあまあある気がする.
 数字は客観的であると言ったところで,所詮記数法を共有している同士でしか共有できないのだ.

2010年5月20日木曜日

本川達雄「ゾウの時間 ネズミの時間」

「生物学により、はじめてヒトという生き物を相対化して、ヒトの自然の中での位置を知ることができる。」

 「時間は体重の1/4乗に比例する。」
 これ以外にも,行動圏,捕食方法,呼吸系や循環系など,生物のサイズが生物の特徴づけにどのように影響しているのかを丁寧に説明していく.
 様々なデータを見る,仮説を考える,仮説を証明するためにデータを取る,仮説が証明されたかを考察する,という非常に科学的な過程を経ていく.まだ証明されていないことには,「~と私は思う」とつけることで,科学的事実ではないことをきちんとつけている.そして,科学的事実から人間の生活について思いをめぐらす.
 科学者の鑑のような誠実な態度である.一流の科学者が書いた一流の科学新書である.

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年5月19日水曜日

博士事情

 生命科学をやっている友人から,最近の話を聞く.
 最先端の科学をやっていると他人が理解できないことはよくあることなので,自分の能力の高さを見せるには,同業者の評価を専門外の人に見せることは必要である.その為に使えるのは,修士,博士を普通よりも早く取ることである.また,学会などで賞をもらうことも有効である.
 彼はできる科学者である.いつか面白いと思うことがなくなってしまうときに研究職だったら研究を辞められないがそのときはどうするのかと尋ねたら,そういう不安もあるとのことだった.しかし,知りたいことが多くてずっとやっていくのだろうとも私は感じた.
 博士に行く人は何か知りたいことがある人だと私は思っていた.しかし,彼は違うと言う.一体何のために博士に来ているのか彼には理解できない人が多い.彼も私も,就職できないから博士に行くというのは間違っていると思う.博士論文公聴会でもひどいものが多いそうだ.学部生の授業のTAをやっていても,自分の研究室に来てほしいのは数人いればいいほうらしい.

2010年5月18日火曜日

相田洋「新・電子立国〈3〉世界を変えた実用ソフト」

 コンピュータにはソフトウェアがいる.誰もコンピュータがほしいのではない,コンピュータの中に入っているソフトを使いたいのだ.
 この本では初期の表計算ソフト「ビジカルク」の開発,それを超えた「ロータス1-2-3」,日本語ワープロ「一太郎」,日本語変換システム「ATOK」,日本で表計算ソフトがいかにして使われているかという実例,が紹介されている.
 コンピュータは人間味がないという人がいる.でも,コンピュータは人を幸せにするために人が情熱を持ってつくったものである.やはり,技術者はやりがいのある仕事である.

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年5月17日月曜日

爆笑問題「爆笑問題集」

「少年達は、“表現する”ということを甘く見ているために、何も伝えられずにいる。」

 TV Bros.に連載されていた爆笑問題のコラムのまとめである.テーマは,社会問題,芸,思い出,嘘話,小説風の話,読んだ本,など幅広い.
 上記引用は,少年達が事件を起こすことについての小論である.爆笑問題(もしくは太田)は漫才師として表現することを深く考えてきた.表現とは考えて考え抜かないと伝わらないという思想が彼の中にある.
 太田はステージ上で動物を殺すことを刺激的な表現だとするアーティストに対し,観客の衝撃は動物の死に対してであり,アーティストの表現力に対してではないと言う.一方,ピカソのような「圧倒的な表現というのは,見ている側に,自分も何か創造出来るのではないか,という感覚を与える」のだ.
 太田は社会を斜めに見ているのではなく,むしろまっすぐ見ているからこそ他の人と違うものが見えるのかもしれない.

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年5月16日日曜日

Ph.D言語

 世の中グローバル化が進んで,文化の多様性が失われて,世界中で言語が消滅しつつあるらしい.
 さて,プログラミング言語も言語である.こちらは増えているが,広まっていないものも数多くある.情報系の博士コースの院生が自分の考えた言語を実装してみたというものがPh.D言語である.多くのPh.D言語はPh.D取得のために実装され,Ph.D取得後は何のメンテナンスもされずにほったらかしにされる.
 ポアンカレ(吉田洋一訳)「科学の方法」には「社会学の学位論文が出るたびに新しい方法が提出され、しかもその論文を書いた新ドクトルはひらすらその方法を用いざらんとこれを努める。したがって、社会学はその有する方法の数はもっとも多く、その挙げ得る結果はもっとも少ないという科学である。」(旧字体は新字体に直した)とある。数学をやっていた人間としては,社会学は積み重ねがない学問なのかと思っていたが,ソフトウェア科学の分野も大差がないことがわかってきた.

2010年5月15日土曜日

間違った論理

(2010年5月22日:間違いを修正)
 あるサイトで以下のように書いてあった.

(引用始まり)
----------------------------------------------
AはBである
 ↓
BはCである
 ↓
よってAはCである
----------------------------------------------
(引用終わり)

 これは論理的に間違っている.上記引用を,前後文脈を参考しながら書き直せば,「{(A->B)->(B->C)} -> (A->C)」であった.(中括弧ではなく小括弧を使うべきだが,見易くするために中括弧を用いた.)これでは,Aが真,Bが偽,Cが偽のときには全体として偽になる.
 正しい三段論法は「{(A->B)∧(B->C)} -> (A->C)」である.
 
 また,「AならばB」から「AでないならばBでない」を導いていた.これも間違いである.

2010年5月12日水曜日

武谷三男編「安全性の考え方」

「公害と同様に、企業活動では絶対に避けられないものであって、資本による最大限利潤の追求は、従業員の生命・身体・健康をまったく犠牲にしているのが実状である。」

 公害が大きな社会問題となっていた1967年に発行された本である。水俣病、四日市喘息、白ろう病、原子力、薬害などが取り上げられている。
 昔の本なので、現在の感覚とは異なるところがある。「~実状である。」と強く主張しているが、現在の製造業では「まったくの犠牲」とはなっていない。
 上記引用は熊倉武の第12章「法律の限界」からである。この章は非常に根拠の不明確な断定的な記述が多く、法学者の議論は客観的ではないのかという疑念を持たざるを得ない。
 また、武谷三男の最終第13章「安全性の哲学」もひどいものである。本当に科学者なのであろうかとも思うほどの、主観的な記述が多すぎる。また、「途方もなく」という印象的な記述を用いる。科学的に数値を出してほしいものである。
 私がもっとも嫌悪感を抱いた部分がある。武谷は、政府や企業の経済至上主義が安全を脅かしていると主張している。そのように述べておきながら、「YS11が外国に売れる前に日本で事故が起こったのは不幸中の幸いである。外国で起こったとしたら、それこそ日本の評価はかたなしになっただろう。」とも述べている。評価によって飛行機が売れる売れないことよりも、人の命に関係する安全性の方が大事なのではないか?まったく論旨が一貫していない。
 呆れ果てた。

評価:☆
(1-5で基本は2)

2010年5月11日火曜日

形容詞

「比較対象を必要としない形容詞はあるか?」という疑問を持ってから、一つも発見できていない。

2010年5月10日月曜日

森健一、鶴島克明、伊丹敬之「MOTの達人 現場から技術経営を語る」

「コンセプトを作るときは、技術の言葉で語らない。」

 東芝の日本語ワープロ発明者、ソニーのCD開発プロジェクトリーダー、そして経営学者のMOTについての対談集。森健一氏によれば、MOTとは「Management of Theme」、つまり研究テーマのマネジメントのことのそうだ。研究テーマは研究者の内在的なエネルギーで発展しなくてはならず、上司、研究所長、CTOは研究テーマを与えるだけではいけない。
 研究テーマの組織レベルでのマネジメントは私の現在の仕事ではない。しかし、いかにして研究テーマをつくっていくかというのは私が取り組んでいることである。自分の研究計画書にも、コンセプトを書いたりと、完全に私は森健一氏に影響されている。
 この本の感想を上司に言ったら、この人は部署に何十冊も配ったことがあるそうだ。企業研究所の人間は読むべき本である。

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年5月9日日曜日

オールコット作、矢川澄子訳「若草物語」

 父が南北戦争に従軍牧師として行ってしまったため、母と共に生きる4姉妹の物語。愛に包まれた話で、読んでいて幸せを感じてくる。
 実は4部作だったと始めて知った。続きも読みたいな。

評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年4月24日土曜日

生形要「相場師」

「相場は、売るべし、買うべし、休むべし。」

 明治初期から昭和中期までの歴代相場師を取り上げている。現代の相場師として横井英樹が登場するような時代の本である。
 昔の相場は素人が入っていけるようなところではなく、多くの山師によって構成されていた。かと言って義侠心に溢れた男もいたし、自分の利益のためではなく日本を発展させるために外国から外貨を稼ごうとした男もいた。この本に登場するのは、熱い男たちばかりである。
 では現在は相場師はいるのか?市場の大衆化によって過去の相場師は活躍できなくなってきた。これも時代の流れ。そう、時代は流れるにつれ、玄人だけしか扱えなかったものが素人にも使えるようになってくる。

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年4月3日土曜日

聞いた言葉8

1, わかりやすいコンセプトを一行で書く。
2, 目標とするレベルをはっきりと定める。
3, 達成できるように努力する。
これが企業における研究のポイント。

―技術者

2010年3月29日月曜日

「数学的思考」

多くの人が使う言葉、「数学的思考」。
この定義がわからないので、どなたか教えてください。

2010年3月28日日曜日

聞いた言葉7

若い人の方が方向性は正しい。
ただ、説明が下手だから、それが伝わらないのだ。

―研究者

2010年3月27日土曜日

女性のつくる機械

女性は機械に弱いとよく聞く。自分の感覚でも、男性と比較すると、相対的に弱い気はする。
男性がつくった機械なら、女性はその機械に弱いのも一理ある。とすると、女性がつくった機械なら女性はその機械に強そうだ。私はどんな機械が登場するのか想像できない。そういうものが登場するのがとても楽しみだ。もしや、機械という形では登場しないのか?実は世界にそういうものは溢れているのか?気付かなかった。

2010年3月26日金曜日

聞いた言葉6

関わった製品に、会社のロゴがついて、社会に出て行く。
こんなにうれしいことはない。

―研究所副所長

2010年3月21日日曜日

地球温暖化に関しての議論はおかしいことばかり

地球温暖化に関しての議論はおかしいことばかりである。データがあやしい、本当にCO2は地球温暖化の原因か、ということを言いたいのではない。議論がこんがらがっているのだ。
まず、地球温暖化対策と省エネは異なる概念である。CO2を地中に埋め込んでも、その際にエネルギーを使うのは間違いない。もちろん、計算上はその際に輩出されるCO2よりも地中に埋めるCO2の方が大きい。いくら石油埋蔵量が毎年増えるといっても、いつかなくなることは間違いないので省エネは当然である。
また、削減義務を負うことと、目標を立てることは違う。100メートルを9秒で走ることを目標にしても、これで達成できなかった場合罰金を払うのは納得がいかないことである。達成不可能な目標は、技術革新へのモチベーションを下げる。
EUは1990年時点では15カ国である。しかし、現在は27カ国。増えた国の分に対して地球温暖化対策をすれば、すぐに達成できる目標を立てようとしている。これに対して、日本の環境団体は「EUは志が高い」と言う。
最近政府が今国会に提出した地球温暖化対策基本法案にはおかしい部分がある。企業間で温室効果ガス排出枠を売買する国内排出量取引制度を創設しようとしているが、日本国内で排出権を取引しても総量は変わらない。しかも「政府は、地球温暖化対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、地球温暖化対策に関する基本的な計画(以下この条において「基本計画」という。)を定めなければならない。」と書いてあるのに、何故か国内排出量取引制度だけは基本法案の時点で明確に書いてある。取引制度は計画の段階で設計されるべきものだろう。
第一七一回 参第一九号から閣議決定されたものを比較すると、セクター別アプローチに関しての記述が削除されている。理由は不明。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/171/pdf/t071710191710.pdf
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=15294&hou_id=12257
欧州でも環境軽視の政権は人気がなくなるそうである。ただし、実現できない目標を立てて熱狂しても、その後のツケを払うのは自分達である。

2010年3月20日土曜日

WWView in Japan結果報告シンポジウム

WWView in Japan結果報告シンポジウム「気候変動問題を考える 市民の声は届くのか」に行った。
http://wwv-japan.net/news/100306_symposium.php
小林先生が、「壮大な社会実験に巻き込まれた。日本はこのような社会実験を提案する能力があるのか?」という言葉がぐさりと来た。WWViewは欧州で始まっているが、デンマークという小国が企画したものである。何故日本からこのような世界規模の企画ができないのか。我々の世代に突きつけられた課題。
議論内容はCOP15には反映されていなかったようだが、参加した市民は楽しかったし価値のあることだと言っていた。

2010年3月12日金曜日

三つの方程式

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大島氏は「鳩山首相は3月に結論を出し、5月に決着すると言った。移設先と沖縄県民、米国の了解を得る三つの方程式を解くのはかなり困難だ」と指摘。そのうえで、「それを作ってきたのは鳩山政権だ。だから、(解決)できなかったら、即刻退陣してもらおう」と述べた。
(2010年3月6日14時15分 読売新聞)
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この三つの方程式とは、未知数が三つと言っているのだろうか?だとすると、方程式の数はどのくらいだろうか?何本もの一次等式、一次不等式の中から最適な解を見つけるならば、それは線形計画問題を解くと言い、方程式を解くとは言わない。未知数が三つのときは、等式が最低でも三本ない限り一つの解には定まらない。
一体、大島理森は何を言いたいのだろうか?ORの専門家である鳩山首相へよくもこんな適当な言葉を言えたものだ。
数学を知らない人間が数学用語を使うとき、正しい使用法であることは滅多にない。

2010年3月1日月曜日

世界中を旅する

アンマンの安宿で世界中を旅しているという人に多く会った。日本で働いてお金を稼いで旅をしている。旅をするために仕事を辞めた人や、仕事を辞めたから旅をしている人がいた。
彼らは日本人宿(日本人がオーナーの宿のことをそのように総称するようだが、彼、彼女らの話からは日本人が多く集まる宿のことも日本人宿と呼ばれるようであった)に集まり、日本語で情報を集め、世界各地を旅行する。有名な場所を観光して楽しんでいるようだ。
世界中を見てみたいという欲求は私も持っている。世界はどのようになっているのか、知りたい。
でも、私は仕事を辞める気は一切ない。これは学生時代に行ったインドでの2ヶ月間の海外インターンが影響しているように思う。旅行をしたところで、所詮現地の人々の生活を見ているだけ。私は生活に触れたい。そのためには旅行ではなく、住みたい。住むためには、仕事をしなくてはいけない。海外に住むくらい仕事ができるには、今の仕事をそのまま頑張っているほうがよい。

2010年2月28日日曜日

職業:チェンジメーカー

勝間和代は「最近の私は職業を尋ねられると、「チェンジメーカーです」と答えることにして」いるそうだ。


しかし、日本経済新聞2010年2月26日夕刊2面の人事面には国土交通省社会資本整備審議会委員として「経済評論家・中央大学ビジネススクール客員教授勝間和代」と書いてある。朝日新聞2010年2月27日be9面でも「経済評論家・公認会計士」と書いてある。本人のプロフィールにもチェンジメーカーと書いていない。(日本経済新聞のプロフィールはここから取ったようである。)
一貫性がない人だな。

2010年2月27日土曜日

ドバイ

世界中のものは何でもある。
ドバイにしかないものは何がある?


看板はすべてアラビア語と英語の併記で、よほどローカルな店に入らない限り英語も通じる。タクシードライバーは全員メーターをきちんと使うので、ぼられることもない。
世界中の人が集まりやすい場所をつくったが、ドバイの文化はどこにあるのかわからなかった。野菜市場に行けば、すべて見たことがある野菜である。スーパーのお菓子ですら、外国製品である。
気になったのは、電化製品のパチものがないことだ。パチものをつくる工業力がないのだろう。工業のない国は砂上の楼閣、もしくは蜃気楼なのではないかと感じた。

2010年1月23日土曜日

聞いた言葉5

現場での技術革新はすごい。

―鉄鋼業

2010年1月22日金曜日

吉岡斉「原子力の社会史」

「原子力という言葉は少なくとも日本では、もっぱら民事利用分野をさつものと理解されることが多いのである。それは核エネルギー技術の本質的なデュアリティー(軍民両用性)の理解を鈍らせる結果をもたらす恐れがある。」

日本の原子力の歩みを、1939年の戦時中から最近(発行年は1999年)まで丁寧に丁寧に追っている本である。アクターは主に官と電力業界であり、メーカーの動きはあまり追っていない。それでも分量は足りないくらいである。
筆者は原子力に関しては、非常に否定的な立場にいる。最初に宣言しているので、読むほうとしてはわかりやすい。
日本政府は実はあまり関与しておらず、むしろできておらず、経済産業省と科学技術庁がいかに縄張り争いをし、電力業界が当初は言いなりだったが、徐々に経済的な理由から独立していく様子が描かれている。
最後には何故脱原子力なのかを説明している。

今度原子力関係のイベントに行くと同僚に行ったら、この本を貸してくれた。二回読んだ。

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年1月17日日曜日

真似されないコロンブスの卵

コロンブスの卵は初めてやった人はすごいという意味だ。しかし、やり方がわかってしまえば、誰だって真似ができる。やり方がわかっても真似ができないようなものが重要であると最近考えている。
技術単体では他人がすぐに追いついてくる。だから、技術の組み合わせで売っていった方がいい。
組み合わせでつくられるものは、技術単体よりも大きな問題を解決するだろう。とすると、将来的に有効な組み合わせをつくるには大きい立場からものを見れる必要があって、かつそれを技術単体のレベルまで落とし込めなきゃいけない。

ものをつくる、今それの修行中だけど、とてもとても楽しくてすばらしいことをやっているのだと最近いつも感じる。

2010年1月16日土曜日

勝間和代「結局、女はキレイが勝ち。」

いつも地味な格好であることを誇っていた勝間さんが「カツケン」で急にゴージャスな装いになっていた。どうしたことかと思っていたら、キレイが勝ちだそうです。公認会計士、経済評論家の肩書きはどこへやら、昔の勉強法の本に比べるととても中身が貧弱になった。モテる為だったり、いい男を手に入れる為だったり、目標が昔の勝間本とは全然違う。
巻頭のグラビアで勝間氏が着ている服の入手先を書いていたが、この本の主な対象は20歳代女性だろう。その人たちは勝間氏が着ているような服は似合わないのでは?マガジンハウスはこれがよいと思っているのか???

私は著者を「大学デビューして女友達にオトコにモテる方法を講義するけど、女友達はそんな当然のことはすべて知っているし、しかもみんな彼氏持ちだったというイタイ子」を出版レベルでやってしまった人、と解釈しておりますが、みなさんどう?(勝間氏のブログによれば「セミロングは七難隠す、とか、不倫のリターンは最悪とか、ぶっちゃけトーク満載です。」だそうだが、ぶっちゃけではなく、そんなの当然過ぎて誰も話さないことだろう。)

評価:☆
(1-5で基本は2)

2010年1月15日金曜日

理学と工学の違い

私は理学研究科に属していた。昔の科学哲学では「数学は科学か?」という議論をしていたくらいなので、理学部全体の雰囲気について発言を求められても正直なところ答えたくないのだが、一般概念として答える。そして、文系の人からのよくある質問として、理学と工学の違いが挙げられる。両方とも「理系」に属している。

「理学は真理の追究を求めており、そこの中だけで価値が閉じている。工学はより多くの人に役に立つことが大事と考えている。」

一般にはこの説明で間違いはないと思う。
ただ、最近はちょっとずつ変わってきている。理学でも化学の人の中には製品になるかどうかを考えている人もいて、工学だっていい製品をつくるためにものごとの原理を調べている人がいる。
つまり、私の説明は過去のイメージを引きづった発言であり、この後の注釈をわかってくれないと現状が伝わらない。しかし、初めて私の話を聞いた人は注釈まで注意がまわらないだろう。
私は現状を知っておきながら、悪いイメージの再生産を行っている。「悪い」というのは、この区分が悪いというのではなく、変わろうとしている人たちを部外者が過去の解釈を続けるためだけに抑えつけるという意味である。
もっと広く言うと、私は理学や理系の中では数学科代表、理系以外の中では数学科もしくは理系代表になってしまうのだから、発言する際は私がイメージをつくってしまう力を持ってしまっているという意識を常に持っていなくてはいけない、ということである。学問形式(ディシプリン)によって思考様式、価値観が形成されるのは否定できない。

2010年1月10日日曜日

相田洋「新・電子立国〈1〉ソフトウェア帝国の誕生」

「全員がビル・ゲイツの知識の豊富さと頭の良さに舌を巻きました。」

「電子立国 日本の自叙伝」ではハードウェアの話であったが、「新・電子立国」ではソフトウェアの話が主である。この巻ではマイクロソフトがいかにしてソフトウェア産業における覇権を握っていったかが書かれている。
まず、ビル・ゲイツは技術者としてとても優秀である。高校時代にコンピュータにはまり会社を興す。IBMなど名だたる大企業を相手にしていく。
そして、経営者としても優秀である。いかにして自分達の技術で攻めていくのか、時代の流れの先をきちんと予測している。

この本で面白かったのは、デファクトスタンダードの話だ。NECはインテルのマイコンチップ「0808」の性能をアップして売り出したがちっとも売れなかった。何故ならインテル製と互換性がないからである。結局、NECの販売部門が技術者に「改悪」を要求して、売れることになった。
未だにメーカーはいい製品を出せば売れると考えているが、いい製品とは革新的な性能ではなく、使いやすい製品である。事実上の規格を自分達で作ってしまうことも重要であるが、もう一つ規格策定も重要である。そこに日本は出て行かないといけないのだが、欧米は自分達以外を規格策定会議から締め出し勝手に規格を決め、他者に要求してくる。一度でも「文明」を持ったことがないと、規格をつくって世界中の国々を従わせるという発想はでないのだろうか?

もう一つ、年齢の話。ビル・ゲイツは40歳で世界一の資本家。ケネディは43歳でアメリカ合衆国第35代大統領。
急がないと。

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年1月9日土曜日

山岸俊男「安心社会から信頼社会へ」

「他人を信頼することが本人にとって有利な結果を生み出す社会的環境と、他人を信頼しないことが有利な結果を生み出す環境が存在すること、そしてその環境はわれわれが作り出しているということです。」

アメリカ人の方が日本人よりも他人に対する信頼感が高いという実験データがある。この理由として、筆者はルース・ベネディクト「菊と刀」を参考にしながら、集団内での非協力行動に対するコントロールが、「恥の文化」の日本人社会では行動が集団内で相互規制されるのに対し、「罪の文化」の西欧社会では罪の意識により個人の内部によって維持される傾向があることを示している。
品質のよしあしがわかりにくいものに関しては、特定の取引先と長く取引する傾向がある。これは長年やっているため信頼できるからである。逆にわかりやすいならばその必要はない。しかし、特定の取引先が本当によい値段で売ってくれているかは別の話である。社会的不確実性の低い相手との取引では取引費用を低下させる一方、機会費用が増加するためである。

一般的な言説を実験によって証明していく過程が非常に面白かった。まさに学者が書いた文章だ。

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)

2010年1月6日水曜日

転職サイトに登録

自分の市場価値を知るために、転職サイトに登録してみた。
まず、自分の能力を書く。そして、「海外で挑戦したい」などの意識に関してのアンケートについて答える。
結果、私は今の年収よりも100万円以上高い価値がついていた。

そんなわけない。これでホイホイ転職してしまうような人はまともな判断ができずに相当追い詰められているのだと思う。

2010年1月3日日曜日

忘年会&新年会

毎年恒例の忘年会(男性2人が料理を作り、女性方をもてなす会)では、4年目にして初のアメ横買出しツアーを成功させた。金目鯛2尾、鯖1尾、蛸、烏賊、餃子を購入した。
今回私が作ったのは、りんごきんとん、納豆いなり、餅明太子グラタン、シメサバ。鯖を1尾さばくのが面白かった。料理長は鯛しゃぶや鍋をつくっていた。毎年2人で後輩に教え込んでいたら、徐々に上手くなっていた。
自己反省としてはいつも作っているものばかりなので、そろそろ新しい段階に行かないといけないと思った。

新年会はりんごきんとん、納豆いなり、餅明太子グラタン。新鮮な鯖が手に入らなかったため、シメサバは断念。

すべての料理で写真を撮り忘れた。