2008年4月12日土曜日

関東と関西の笑いの違いについて

関西のお笑いは予定調和である。次にギャグが来るぞ来るぞと観客は思い、そしてそれが来たらどっと笑う。新喜劇の若い俳優は、先輩から早くギャグをつくるように要請される。関東は出来る限り、予想を外した視点からの笑いをよいものとする。だから関東の漫才師はほとんどギャグを持っていない。
関西の漫才は間を大事にする。言っていることは大したことないのに、間だけで笑わせる夢路いとし喜味こいしが代表例だ。関東漫才の代表の爆笑問題は、台本だけ読んでも面白い言葉をしゃべる。
関西人は笑おうとして相手を見ている。逆に関東人は面白いものは面白くて笑うが、つまらないならばつまらないと言う。笑わせてもらうものだと思っているので、自分から盛り上がろうとする気持ちはあまりない。
関西人の会話は、話がつまらなくても他の誰かがそれを面白くしようとする。関東人は、つまらないと切って終わりである。関東人の私は、関西人のこの態度を見習いたいと思っている。
ただ、関西人は自分達の笑いが一番であり、関東の笑いはつまらないと思っているなら、それは大きな勘違いだ。関東人からすれば、予定調和の笑いは身内の馴れ合いに見えることもある。私は関西の笑いがあまり正直面白いと思えない。もちろん面白いものもあるが、大阪のおばちゃんはな、という話をし始めると、勝手にやっていればという気分になる。