2010年6月25日金曜日

齋藤孝「全身発想論」

 会社員になってから,身体感覚がなくなっているという危機感を抱いていた.筋トレ,少なくとも就寝前のストレッチをして自分の身体と向き合わないと,身体がなくなって頭だけで動いているような感覚になっていた.筋肉を意識すると,外界を身体を通じて心で感じられるような気がしていた.なので,私にとって海外旅行に行くというのは身体感覚を取り戻す必須行事である.海外という非日常に身体を置くと,五感を研いで自分の身体と向き合うことができる.
 という話をしても,あまり理解してもらえなかった.まず,身体感覚が失われるというのが理解されない.相手は普段から感覚があるのでわからないのか,もしくは感覚を失っているのに気付いていないかであろう.どちらにしろ,失うことに対しての危機感は共有してもらえない.
 本書では,現代の日本人が身体性を失っていると警鐘を鳴らす.そして,いかにしてそれを取り戻して仕事に取り組むのかを述べている.身体性があると,外界から得られる情報が多くなり発想力が増すというのに,私は経験的に賛同する.
評価:☆☆
(1-5で基本は2)

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