2008年5月5日月曜日

企業版STS

大学や行政関係者(今回話したのはJSTとJAMSTEC)、そして民間シンクタンク研究員(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)にも企業版STSをやった方がいいと言われた。科学技術と社会の関係と言ったところで、研究者はほとんど大学関係者で企業経験がない人が多いと感じる。

「STSは手法なんですかね?それとも対象なんですかね?」
「手法がないから『科学技術社会論の技法』で手法の整理をしようとしたんだけど、まだまだやらないといけないだろうね。」

考えてみるに、学問は手法と対象が合致した時に○○学と言える気がする。それ以前は○○論か。なお、「論」が発展すると「学」になるというのが一般的な見方である。(この点から考えると、玄田有史がいきなり「希望学」を立ち上げたのは例外的な事例だ。)

企業版STSと言ったところで、一体今までのSTSと何が違うのか。この原稿を書いている最中に何度も考えてみたが、かなりの量の文章がボツになってしまった。印象を補強するほどのデータが存在しない。ただ、私には企業人としての視点が登場しそうだ。その視点がどんなものなのかはまだわからないが。企業版STSと経営学の違いもまだまだわからない。模索を続けながら新しいものを生み出して、資本主義社会の担い手である企業が市民社会に手助けをできればよいと思う。
さて、CSRと何が違うのか。う~ん。