2010年12月28日火曜日

例え話の危険性

 よくわからないことを他の例えを用いて理解しようとすることがある.伝える側は自分の話したいことの構成要件を例え話に入れる.受け取る側が平易な言葉で形作られた例え話によって難しい話を理解したように感じられる.
 しかし,ここで危険な点ある.例え話の構成要件が受け取る側にはわからないこと.なので,受け取る側がわかったと言ったところで,何がわかったのかはわからない.そもそも情報を落としているので,理解は不足している.
 例え話を完全に否定しているわけではない.例えと厳密な話を使いこなすことで,理解へ近づくことはよくある話である.例え話はわかりやすい.ただし,わかりやすいだけで終わっていたら,発展することはないのだ.

2010年12月27日月曜日

奥野宣之「人生は1冊のノートにまとめなさい」

 個人の行動,思考をノートにまとめておくと,時間が経ってから読んで面白いという話.それだけ.

評価:☆☆
(1-5で基本は2)

2010年12月26日日曜日

石井貴士「本当に頭がよくなる1分間勉強法」

 「理解できないものは理解できない」と断言していらっしゃる.ならば,速読したところで,知っている情報に再度触れるだけで何も成長しないのでは?
 また,速く読むには「考えるな,感じろ」らしい.パラパラとページをめくっていれば,重要な情報を得ることができるらしい.そんな前後関係無視で理解できるような発展性のない情報を得て,何か面白いことがあるのかしらん?
 はっきり言って,バカ本.

 ↓の方がはるかに面白かった.
http://yomi.mobi/read.cgi/money5/money5_manage_1148207362
 
評価:☆
(1-5で基本は2)

2010年12月25日土曜日

キリスト教の行事

 今年2月に中東に行ったときは,バレンタインという言葉を何度も見た.
 今インドにいる人に聞いたら,インドではクリスマスを祝っているらしい.
 知人のバングラディッシュ人に聞いたら,クリスマスは祝わないがパーティーには行くらしい.

 宗教イベントをごちゃまぜにしているのは日本だけ,というわけでもなさそうだ.

追記:
 アメリカでは宗教色を薄くするために,店頭では"Merry Xmas"とは表示しないようになったそうな.

2010年12月23日木曜日

ポール・R・シーリィ,神田昌典訳「あなたもいままでの10倍速く本が読める」

 読む目的をしっかり持って,全体を把握してから細部に入る.
 そんなの普通の読み方では??フォトリーディングというらしいが,本の文字だけから読み取れる情報をいかにして速く得るかという話で,深い理解に関してはこの本の対象外のようだ.結局,pdfファイルでの文字検索を自力でやっているようにしか思えない.
 神田昌典は「ザ・マインドマップ」のときも思ったが,うさんくさいことばかり言っているな.


評価:☆
(1-5で基本は2)

2010年12月18日土曜日

高尾正樹さん

 大学院時代からお世話になっている高尾正樹さんがいろいろ取材されていた.昔から何足ものわらじを履いている人であったが,今は古着をバイオエタノールをつくっているということで特に注目されているようだ.やっぱりすごい人だったのだなあ.

ガイアの夜明け
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview091117.html

Make IT 21
http://www.j-wave.co.jp/original/makeit/movers/contents005.htm

日本環境設計株式会社
http://www.eecot.com/index.html

2010年12月14日火曜日

留学の必要性はない

 若者が留学をしないことが問題となっているらしい.この論の反対側には,日本の大学はダメである,という前提があるように思う.
 昔,多くの若者は留学し,最先端の知識を得て,帰国し,日本の教育・研究に尽力した.それが今の日本の大学であり,留学しなくとも世界レベルの研究が行えるようになった.全都道府県に医学部と工学部があり,地域社会の向上に役立ったように,日本の大学も海外まで行かなくとも世界トップレベルのことが学べるようなっている.自分の住んでいるところから近いところで学べることが何の問題があるのだろうか?
 といいながらも,私は留学はすべきだと思っている.日本がどのようなものか,世界がどのようなものかは,自分の持っているものとは違うところに行かないと気づきにくい.ただ,今まで多くの先生方や行政が行ってきた努力を完全に無視して自分たちの文化を全否定することだけは受け入れられない.

2010年12月13日月曜日

商社の採用活動

 商社が採用活動の時期を遅くするらしい.これよりも前にキャノンマーケティングジャパンが採用活動を遅らせるという発表をしている.(実際は遅くなってはいなかったらしいが.参考:http://blog.livedoor.jp/yoheitsunemi/archives/50949237.html)
 この決定は世間では好意的にとられている気がする.しかし,海千山千の商社である.何か裏があるのではとかんぐってしまう.
 まず,8月,9月に採用すれば他の会社に逃げられることはないだろう.文系の採用活動では即日回答をしない学生には内定を出さないと聞く.このように各社が行っている囲い込みのための努力が不要になる.非常に採用コストが下がる.
 また,学生は就職活動を経て成長するものである.つまり,他社への就職活動を経て優秀になった学生を,教育コストなく採用できるのである.
 では,すべての企業がこのようにできるとは思えない.日本の学生には商社は人気業界である.他の業界で内定をとっている学生を自分のところにひきつけられる自信がないとできない.
 さすが商社.きちんと市場を分析して勝てる戦略を練っている.
 
追記:
 夏休みに採用活動を行えば学生に負担がないといっている人がいるが,4年生の夏休みはみんな卒論が忙しいのだから,学生の間に採用活動をすればいつでも負担がかかるのでは?

2010年12月12日日曜日

ノーベル平和賞

 中国がノーベル賞の授賞式を欠席した.世界中で問題になっているらしい.
 ただ,ノーベル平和賞はノルウェー・ノーベル委員会が勝手にあげている賞にすぎないものである.そんなに賞を重要視する必要性もない.世界各国の人間はどれだけ重要視すべきかは自分で考えればいいだけであり,他国と同等に重要性を認識する必要もない.
 ここからは感覚的な話だが,ノルウェー・ノーベル委員会にも驕りを感じる.自分たちは世界的権威なのだから,我々の決定を世界は重く受け止め,該当国は我々の意思を受け止めて内政を改善せよ,と思っているように私は感じてしまう.彼らは政治的権力を持っていないが,内政干渉であるのは間違いない.
 私たちは,ノーベル平和賞は所詮ただ一委員会が与える賞であることを認識する必要がある.

2010年12月5日日曜日

大嶋光昭「「ひらめき力」の育て方」

 著者はパナソニックの研究所に勤めながら,手振れ補正機能やデジタル放送技術など,幅広い技術を開発してきた.
 最初の5年は成果が出なくて,事務系にまわされた.そこで新分野を勉強して一月に一本特許を書こうとした.この幅広い勉強が,後にいろいろな発明につながる.
 一度著者に話を聞く機会があった.儲かるかどうかを考えるのはなく,役に立つものをつくるべきとのこと.多くの人が使えば,それは産業になる.自分の会社が儲からなくても,それは気にしなくてよい.
 いくら儲かるかを考えるべきだと思っていたが,そういう小さな考えはやめようと思った.

評価:☆☆☆
(1-5で基本は2)