2007年10月7日日曜日

統計学を使った経済学

「統計学を使って、政策評価や提案を行っているんですよ。」と経済学部の後輩がゼミの内容を教えてくれた。何をやっているかよりも気になったことを訊いてみた。「統計学を使ってというけど、統計学を使わない経済学なんてあるのか?」あるらしい。
まだ、あるんだ、そういうの。
まあ、数学に酔って自分が何をやっているのかわからずに、数字さえ出せば科学的だと思っている人もいるから、数学を使わない経済学を全否定はしないけど。(「数学に酔って」というのは、「数学に振り回されて」という意味。)

4 件のコメント:

  1. >統計学を使わない経済学なんてあるのか?」あるらしい。
    >まだ、あるんだ、そういうの。

    ニュートン力学で説明できない現象が量子力学誕生のきっかけとなったように、もしやそれは新しい経済学のはしり?
    (経済学音痴のたわごと)

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  2. ある経済学部にはマクロ経済学、ミクロ経済学、マルクス経済学の3本柱があって、数学ができない人はマルクス経済学に行くため、そこの学生は殆どがマルクスを学ぶ、という冗談を聞いたことがあります。
    経済学の根本の哲学的な部分は数学はあまり使わないでしょう、多分。

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  3. 確率論的要素を経済のモデルに組み込むというのは結構昔からあります。
    でも、そういう指摘ではないのかもしれませんね。

    理論経済において大変大切なことと思いますが、
    モデルを組み立ててから、結論を導出する間のプロセスにおいては、
    決して主観や経験則を持ち込んではいけないのです。

    あくまで、モデルの設定の段階と(数学的な)結論を現実の経済の言葉に
    解釈する際に限って許されます。

    ある仮定の下にモデルを組み立てて、
    そこから得られた(ある場合には数学的な)結論を
    解釈することで経済の性質を導き出すのが理論経済学、

    一方で、実体経済のさまざまなデータを統計的に分析し、
    そこから特徴的な性質を導き出すのが、計量経済学、

    計量経済学から得られた知見を用いて、理論のモデルを変更したり、
    仮定を変えたりすることで、新しい理論の枠組みや性質が出てくることが
    あります。

    また、一方で、理論経済学が示唆する経済の性質によって、
    計量経済学が注目すべき点が明らかになることもあります。

    どちらが優劣というのではなくて、
    この双方の協調がとても大切だということをかつて教わりました。

    病理医だけでも、臨床医だけでもやはりいけない。
    ときには病理医が臨床医、臨床医が病理医のところに通って、
    お互いのもつ知恵を交換する必要がある。それに似ています。

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  4. 先日、京大出身の50歳代の人と話しました。昔は尊敬できる左翼がいたが今はいない、と嘆いていました。Wikipediaで「経済学」の項には倫理学という側面もあるとありましたし、私もそう思います。人間の活動を対称にしているわけだから、いろんなものを取り込んで巨大になっていき、それが出来ているところに、畏怖の念を持ちます。
    基礎も応用もいったりきたりしながら発展するのがよいでしょう。日本の「科学技術」は科学の技術化、技術の科学化により発展したそうです(「先端技術のゆくえ」坂本賢三)。また、金儲けの科学技術に徹した為、日本の科学技術及び産業構造、人材配置は現在のような形になっています(「科学技術の戦後史」中山茂)。
    ただ、大学においては、経営学<<経済学<<理論経済学という序列になっているらしく、経営学の友達が文句を言っていました。

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