「万国のプロレタリア団結せよ!」
いかにブルジョアがプロレタリアから搾取しているのか,そしてそれをやめさせなくてはいけない.この宣言が流行った時代には,ブルジョアは生産手段を持ち,プロレタリアは生産力を提供しているだけ,という意識があったようである.しかし,現在では工場労働者の工夫によって製造業の力が維持できるという考えが普通である.監督者が命じた単純労働を行っているだけでは,企業は生きていけない.創意工夫は新しい創意工夫を生む.
派遣切りが話題になったことがある.非正規労働者と正規労働者の違いとして教育の違いがある.企業は発展しなければいけない.企業は人で成り立っているので,人が成長しなくてはいけない.正規労働者はより難しい仕事を行えるように教育の機会が与えられているが,非正規は現状の仕事を遂行するだけなので,教育は行われない.つまり,非正規は非正規から抜け出すことは困難である.
宣言が発表された時代には,工員が現在の非正規労働者のような位置づけだったのだろう.そして,団結して生産手段を共有しようと考えた.
現状の社会認識手段としては現在から見ても古臭いところはあまりない.しかし,その解決手段は生産手段の共有という現実的ではないものだった.
私だったら団結しようとは思わない.むしろ,上手く立ち回ってブルジョア階級に入る方法を考えてしまう.それは現在,多くの人にとって生産手段を持つことが比較的容易だからかもしれない.インターネットや図書館で知識にアクセスでき,パソコン一台でどこでも起業できる.いい時代だ.
評価:☆☆☆☆
(1-5で基本は2)
2011年1月6日木曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿